こんにちは、下浦@IT調査員です。今年は、新顔の出会い系「Social Network系(以下SN系)」サービスがヒットしそうだという話がありますので、今回はこれについて考えてみたいと思います。
▼ いかに信頼性を向上させるか
人生の本質は「出会い」にあると言えるでしょう。どういった人々と出会うかで人生が決まると言っても過言ではありません。インターネットの本質は出会いの可能性をひろげる点にあることは、ビジマの他の執筆者や、これを読んで下さっている皆様との関係を考えれば理解できる所です。
最近、特に携帯の出会い系サイトにからむ犯罪が問題になっていますね。私は携帯を持ってない(関係会社支援でPHSは3台持っていた)ので、携帯の事情は良く知らないのですが、あの限られた画面で相手の情報を入手するのは限界がある事は想像できます。また匿名性が犯罪の温床となっている面もあるでしょう。
出会いの信頼性を向上させるために、昔から取られている方法は、間に双方が信頼できる人に入ってもらう事ですね。就職の場合は保証人、見合結婚の場合は仲人さんになります。間に上司など入っていると、そう無茶な事は出来ないですからね。技術系の学会に入会する場合などもメンバーの紹介が必要というケースが多いですし、祇園の「お茶屋」とか、大学病院とかでも紹介状が必要ですね。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~yoshiuta/index.htm
▼ SN系サービス
SN系とは、ネット上に「社交界」を創るといった発想でしょうか? 西海岸のベンチャーキャピタルで今、注目の的だそうです。GoogleのエンジニアOrkut Buyukkokten氏が開発した「Orkut」を例に取ると、参加にメンバーの紹介が必要、ビジネス、研究、同窓会、趣味、友人、恋人募集等、幅広い範囲をカバーしている、といった特徴があります。
http://www.orkut.com/
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0401/23/news040.html
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/01/26/1853.html
http://www.stanford.edu/~orkut/
さらに友達の友達、そのまた友達、と辿っていく事ができて「世界にひろげよう友達の輪!」を実践することが出来ます。実際、世界60億の人々が、平均6degrees(友達の友達の友達の友達の友達の友達)で繋がっているそうです。最近はやりのBlog システムを開発している会社もsixapart ですね。
http://www.sixapart.com/
Orkutのネットワークは急激に成長しつつあり、私の例では2/13現在、約10000人の人と平均3.8 degreesで繋がっているようです。(全員繋がっているはずなのですが) ただ現状では、英語で登録する必要がありますので、日本で本格的に普及するにはこの点をクリアする必要があるかも知れません。現在約50000人で新規登録を制限中のようです。やはりそのまま数億人規模に拡張するのは難しいのでしょう。
▼ SN系の将来
インターネットというのは元々、社会的ネットワーク形成を目的としていたと考えれば、こういったサービスは今後、情報社会の中核的な役割を担うのではないでしょうか? 地方へ行けば、青年団とか町内会とかありますが、都会では人間の絆が希薄となってしまい、その穴を埋めるのがSN系サービスであると考えられます。
参加者は一人一人、自分が何者であるのかハッキリさせる必要があります。「大衆」からの脱却ですね。Orkutの場合、結婚を目的としたjDateの影響を受けているようで、写真はもとより、「理想的な最初のデート」とか「過去の関係から何を学んだか」とか書き込む欄があります。また「半径何キロ以内に住む独身女性」といった絞り込み検索が可能です。
http://www.jdate.com/
結婚を考えるには、ある程度長く付き合う必要がありますし、第三者の評価も気になりますから、結局「人間は半径10m以内の人と結婚する」という結果になるのでしょう。美人で優秀な人程、相手に対する要求レベルも高くなるのか、なかなか結婚できないケースも多いようです。SN系サービスがこの壁を取り払う事を期待しています。
振り返れば、大分県の地域ネットワークでは10年前から「One person One homepage」を合い言葉に、オバサン達が英語で世界に向けて情報発信していました。世界中の人々が友達の輪で繋がれば、戦争に対する抑止力にもなるでしょう。友達の頭上に爆弾は落とせないですからね。核兵器による「核抑止力」から、公正と信義に信頼する「情報化抑止力」に転換する事は日本国憲法の理念にも叶うものだと思います。
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1946C.html
http://www.coara.or.jp/oneperson/
またGoogleのページランクの考え方を応用すれば、どのような組織が形成され、その中核になっているのは誰か、がハッキリします。学級崩壊に悩むクラス運営とか、国会議員の派閥運営、文化活動、宗教活動、学術活動等にも応用できるでしょう。特にNPO等の地域活動とか、学会活動、大企業組織、等に導入すれば、一種のグループウエアとして人材の有効活用に効果を発揮するものと思われます。
プロフィール
下浦 一宏(しもうら かずひろ)
IT調査員(ブロードバンド担当)
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