こんにちは、下浦@IT調査員です。確定申告は如何でしたでしょうか? 退職した場合、定率減税でいくらか戻ってくるらしいのでネットで作成しましたが、結構苦労しました。税金は複雑ですね。今回は復活の兆しの見える映像産業について考えてみたいと思います。
https://www.keisan.nta.go.jp/h15/ta15_top.htm
▼ 映像ビジネスモデル
映像の世界でも広告費の一部で制作したのでは、たいした作品は作れなくなってきており、映像コンテンツ自体で制作費を回収するモデルが見直されつつあります。映画はその代表であり、劇場公開に加えて、DVD,ビデオ販売、ネット配信等を通じて民放各局の業績を左右しているのは、テレビが映画を駆逐した歴史を考えると皮肉な状況だと思います。
需要サイドでは、ホームシアターセットが売れている事、シネコンの建設計画、韓国等の映画ブーム、有閑高齢者の拡大なども追い風となり、潜在的な映像需要は非常に高くなってきていると思われます。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2004jan/23/W20040123MWA2K1C0000014.html
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2003oct/21/W20031021MWG2K100000036.html
http://www.shochiku.co.jp/cinema/theaters/movix_kyoto/
供給サイドでは、ビデオカメラやパソコンの性能向上により比較的安価に映画が作れるようになって来た事、映像系教育機関の充実、テレビ局の下請けであった制作プロダクションの独立などにより、新しい才能が出やすい土壌が出来てきたと思われます。民生用のハイビジョンカメラなども各社から出てくるようです。
▼ 映像流通モデル
ブロードバンドの普及でレンタルビデオが消滅するか? という話がありましたが、レンタルビデオで1週間借りても150円程度ですから、まだ価格優位性は崩れていません。ブロードバンド回線が直接テレビに接続されていない、という事もあるでしょう。
ただ、この冬辺りから大画面でテレビを意識したパソコンが販売されるようになった事、ブロードバンド映画配信事業に乗り出す会社が出てきた事などで、レンタルビデオは潮時を迎えつつあるのかも知れません。新しい流通経路は、新しい才能を生み出すと思います。
http://www.sharp.co.jp/galileo/products/netdevideo/index.html
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/040303.html
▼ 映像表現の可能性
動画と静止画は、脳における情報処理が異なるようです。昔、授業を抜け出して見に行った映画など、今でも覚えていたりするものですが、映像の場合、複数の細切れカットから頭のなかで時間的、空間的にストーリーを再構成している訳で、この認識作用が記憶に刻まれやすい理由ではないでしょうか?
http://www.hi-ho.ne.jp/momose/mu_title/ichigohakusyowo_mou_ichido.htm
その結果、1時間半で「無法松の一生」が描けたりする訳ですが、逆に「真昼の決闘」のように映画の中の時間経過を、現実とシンクロさせた作品もあります。カメラ撮影する場合、人間の認識能力を利用するための規則があり、逆にホラー映画では規則を破ることで恐怖感を出しているそうです。
http://members.jcom.home.ne.jp/muhoumatu-suginami/muhoumatu.htm
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5710/high-noon.html
映像表現の可能性はまだまだあると思います。例えば完全に役者の目に置き換わるような超小型カメラが出来れば、キスシーンなども変わるでしょう。まあ相手の顔がスクリーンいっぱいに迫ってくると驚いてしまうかも知れませんが。
http://matuzawa.net/fin/movie/ncp/
最近は警察なども役者をつかって、本格的なビデオ作品を制作しています。警察で思いつくのは、この顔にピントきたら110番とか、行方不明者捜索へのビデオの活用です。現実の殺人犯の話す様子などわかれば、冤罪は減るでしょうし、行方不明の女の子の映像がリアリティーを持って流れれば、みんなで探そうという事になるのではないでしょうか?
http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki16/
http://www.jtw.zaq.ne.jp/ittyan/yurichan_top.htm
お見合いビデオなども有効でしょう。どのような雰囲気か? といった点は写真ではなかなか伝わりませんから実際、会ってみてビックリという場合もある訳です。ビデオは修正が難しいと思います。
▼ 映像産業の活性化
映画を発明したのは、エジソンと、フランスのルミエール兄弟ですが、京都は日本で最初に映画が上映された歴史があり、「日本のハリウッド」を自称しています。因みに世界で最初の電力会社を起業したのもエジソンであり、京都の石清水八幡宮にあるエジソンの石碑には、電力会社の幹部が毎年お参りをしています。
http://www.gijyutu.com/ooki/tanken/tanken2003/edison/edison.htm
http://www.gijyutu.com/ooki/tanken/tanken2000/keage/keage.htm
私は、昨年まで電力会社に勤めており、映画も好きである事から、何となく因縁を感じてしまうのですが、京都の映画産業を復活させるために、勝手な提言をしたいと思います。気に障ったらゴメンナサイ。まず、アカデミー賞に匹敵するような映画賞を京都に創設する必要があります。
http://www.asahi.com/special/oscar2004/TKY200403010280.html
http://www.asahi.com/special/oscar2004/TKY200403030226.html
仏教やイスラム教に基づくアジア的世界観を欧米人に理解してもらうのは困難でしょう。京都市は「京都映画文化賞」として研究論文に100万円程度支出していますが、華やかさに欠けます。観光、着物の販売等、地場産業への波及効果を考えれば、地下鉄工事よりも優先度は高いと考えます。
http://www.kyoto-filmfes.jp/2001J/index.html
http://www.tiff-jp.net/index_j.html
京都市にお金が無いというのであれば、任天堂の山内氏あたりがスポンサーになって頂けないものでしょうか? 京セラの稲盛氏の創設された「京都賞」は立派に成長しました。京都仏教会がスポンサーになって頂けるのであれば、オスカー像は木彫りの仏像にしても良いでしょう。もちろんデジタルハリウッドにも期待してしまいます。
http://www.mainichi.co.jp/life/hobby/game/news/news/2002/01/17-2.html
http://www.inamori-f.or.jp/KyotoPrizes/contents_j/kp_rinen.html
制作資金集めには最近流行りの「証券化手法」が使えるでしょう。政府もコンテンツ産業の資金調達を支援するそうですが、作品がヒットすれば投資資金が倍になって返ってくるようなシステムにした方が夢があって良いと思います。
http://www.asahi.com/business/update/0314/002.html
ここ数年、かつて映画産業にいた人を中心に、映像系NPOやアマチュアビデオクラブなども出来ていますので、今後の発展に期待しています。次回は、映画にみる西洋と東洋の相互作用について考えてみたいと思います。
プロフィール
下浦 一宏(しもうら かずひろ)
IT調査員(ブロードバンド担当)
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