こんにちは、下浦@IT調査員です。台風23号、新潟県中越地震と、このところ天災が続いており、読者の中に災害に遭われた方がおられましたらお見舞い申し上げます。一方に車中泊のエコノミー症候群で亡くなる人がおり、他方にキャンセルでガラ空きの旅館があるというのは不合理な話ですね。また皆川優太君救出には神の存在を感じざるを得ません。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__355183/detail
▼ 科学カフェ
前回ご紹介した科学カフェですが、どのくらい人が集まるか心配しておりましたが、「エコ・カー」について独自に調べてレーポートを書いてきた女子高生とか、「科学カフェ」について調査している特殊法人の研究者とか、人数は少ないもののコアな人間が集まったようです。
地震時の復旧を考えるとガスより電気の方が有利だ、といった話をしている最中に地震が起きていた訳です。「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉を残したのは寺田寅彦という物理学者でした。
http://www.kasoken.com/topics/topics_08.html
人前で話しをするのは結構楽しく、自分は学校の先生になりたかった事を思い出しました。エネルギー問題に関する研究会を始める事になりましたので、興味ある方はご連絡下さい。「エネルギー」はこれから「IT」と同じくらいホットな話題になる事を予言しておきます。
http://education.ddo.jp/kagaku/energy.htm
▼ 台風の話
停電の原因で多いのは、雷、台風、地震といった自然災害で、配電部門で仕事をしていた時には自然との闘いといった雰囲気が濃厚でした。最近、温暖化の影響で台風が増えたように思われますが、戦後しばらく歴史に名を残すような大型台風が集中した時期があり、その後、沈静化していたようです。
先輩から聞かされた中で有名なのは、昭和36年の「第2室戸台風」で、925ミリバールの台風が大阪湾を北上し、木の電柱が全て薙ぎ倒された。不眠不休で復旧にあたるうち、車のハンドルを切り損ねて崖から転落して命を落とす社員もあり、岸和田営業所では毎年供養が行われていました。現在のコンクリートの電柱は、風速40メートルまでは耐えるように設計されています。
http://www.data.kishou.go.jp/bosai/report/1961/19610915/19610915.html
平成2年の台風19号は、沖縄付近で890ミリバールの猛烈な台風で、第2室戸の再来かと思われました。予報は関西直撃コースで、当時、本店の事故担当(各支店を統括して停電の集計などする係)をしておりましたので1週間くらい家に帰れない事も覚悟しました。衛星写真を見ると、日本列島を飲み込もうとする台風が、渦巻星雲のように美しかったのを覚えています。
http://www.kishou.go.jp/know/typhoon/6-1.html
幸い少しスライスして和歌山県南部に上陸し、人口密集地帯の直撃は免れましたが、台風は予報円の右よりのコースをとる確率が高いようです。平成2年も台風の当たり年で、最終28号が11月30日に上陸しました。温暖化が進むと「クリスマス台風」が来るのかも知れません。
▼ 地震の話
配電部門では、他の電力会社が地震や台風でやられた時には、手弁当で応援に駆けつけるという習慣がありました。阪神淡路大震災の時も、各地の電力会社が応援に来てくれました。それだけ復旧作業が大変だという事をみんな骨身に染みている訳です。電力自由化が進み他電力がライバル同士になると、敵に塩を送るのはケシカランという事になって、良き伝統が失われるのではないかと危惧するものです。
http://www.asahi.com/national/update/1024/012.html
電力会社の技術部門は、発電、送電、配電、制御通信、土木建築、等に分かれますが、それぞれ別会社のように全くカルチャーが異なっており、他部門を応援する事など考えられないのが不思議な所です。「近くの兄弟より、遠くの友人」といった感じでしょうか? 配電部門では事故復旧は社員の仕事であり、関係会社に丸投げする事は全くありませんでした。
実際、私が最初に配属された堺営業所の先輩社員が、雷の復旧作業中に高圧で感電して、一命を取り留めるという事がありましたし、難波営業所では、毎朝「関電体操」というのをやった後、次のような文言を唱和しておりました。「自分の安全は自分で守ります」、「他人の不安全行為は注意します」、後は忘れました。
米国ですと、例えば9.11の時に活躍した消防士とか、映画でも現場の警察官などにスポットライトがあたるのですが、日本の場合、体を張って仕事をしている現場よりも、会社の幹部などに目がいきがちなのが残念な所です。「たかが選手」と発言したオーナーも居ましたが、現場に光が当たらないのが人材が海外に流出する原因でしょう。
http://www.sanspo.com/baseball/top/bt200407/bt2004070901.html
また日本の学校は閉ざされた空間で専門の教師が教えますので、「誰が我々の生活を支えているのか?」 という点がきちんと教えられていないように思います。政治にしてもテレビに映るのは国政の幹部ばかりで、地方議員の仕事が伝えられる事はありません。こういった歪みを解消し、「開かれた社会」にしていく事もブロードバンド時代の課題であると思います。
プロフィール
下浦 一宏(しもうら かずひろ)
IT調査員(ブロードバンド担当)
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