2004年12月02日

[ タイトル:ゲームとしての株式投資]
[ 著者:下浦一宏 ]

ポートフォリオ

こんにちは、下浦@トレーディング研究家です。今回から新しいシリーズ「ゲー
ムとしての株式投資」を始めさせて頂きます。本日(12/1) から銀行による証券
仲介業が解禁され、ゼロ金利時代の貯 蓄手段として、またブロードバンド時代
の新しい職業として、株式トレーダーが急増しています。今回は株式投資でどの
程度のパフォーマンスが期待できるのか? またどうすればパフォーマンスを改
善できるのか? について考えてみたいと思います。

http://www.asahi.com/money/topics/TKY200411240083.html

▼ 株式は不完全な商品である

貯蓄商品と考えた場合、株式は実に不完全な商品である。少し目を離した隙に
5%、10%下落するなどザラである。それで証券会社では、複数の株式を組み
合わせ、それに信託手数料を上乗せして「投資信託」として売っている。初心者
はこれを買いなさいという訳である。

ところがこの投資信託というのは、値動きが緩慢な上に、手数料まで乗っかって
いるので余り面白くない。大体、どの銘柄を買っているのかハッキリしない。そ
れで結局、投資信託は止めて、株を直接取引するようになるのである。

なぜ値動きが緩慢なのか? 株式の組み合わせ(ポートフォリオ)に、東証1部
の有名企業を組み込んでいるからである。一方、個人投資家の多くは、もっと値
動きの激しい株を好む。これを活性株と名付けよう。

ネット証券4社でつくる「ネット証券評議会」が、個人投資家の売買が多かった
銘柄を公表している。このリストを見ると、聞き覚えのない会社もある。これら
が活性株であり、日々変化するのである。

http://www.netsecurities.jp/data/ranking.html


活性株とは、概ね以下のものである。

IPO株 > 仕手株、低位株 > 新興市場 > 決算銘柄 > 日経225銘柄


左側ほど、一発当てた時のリターンは大きいが、リスクも高くなる。優れたトレー
ダーは、これら活性株の性質を熟知しており、巧みにリスクを回避しながら、リ
ターンを得ているのである。


言い換えれば、トレーダーの仕事は、活性株を用いて、時々刻々変化するポート
フォリオを組み替える事である。それには「経験」が必要であり、車の運転と同
じく、何度か痛い目に遭えば、危険予知ができるようになる。株式市場には多く
の落とし穴が隠されていて、初心者が来るのを待ちかまえていると考えて間違い
はない。


▼ どの程度のパフォーマンスが期待できるか?

2チャンネルの「株式・投資一般板」に、トレーダー達が日々の成果を報告する
「今日の勝ち負けを報告するスレッド」という人気スレッドがある。そこでの最
強トレーダーといわれる「エロエロ大王」はこの1年間で資産をほぼ10倍にし
ている。

http://saitama.no-ip.com/market/index.html


因みに「エロエロ大王」は4年前に300万円でスタートして、最初の2年はダ
メだったが一昨年に黒字転換し、それからはトップをブッチギリ独走中である。
先日の書き込みによると、「損切りは早く、利食いは遅く、迷ったら半分仕舞え」
と述べておられる。また彼がどのような銘柄を取引したのかは、掲示板で日々公
表されている(*1)。

ただ増減率では上には上がいるもので、現在資産総額2位の「桜咲」さんは、1
年間で250万円の資金をほぼ50倍にしている。彼女は20代の女性で、カフェ
を経営しており、テーブルの片隅でノートパソコンを使ってトレードしているそ
うである(*2)。

「春先の新興と夏場IPO、秋の低位株で資金を大きく増やせましたが、それ以
外はほんとに大したことないです、よく負けますし^^ 」と清少納言のような口
ぶりであるが、短期資金の集中する場所(活性領域)で勝負する事の重要性が理
解できる。

もちろん成功する人ばかりではない。株で負けて夫に内緒で借金をし、完済を目
指して日々トレードに励んでいる主婦もおり、こちらも人気スレッドになってい
る。

http://blog.livedoor.jp/leoleo5/


▼ いつまで続けられるのか?

このような状態がいつまで続くのであろうか? 私は案外、短いのではないかと
考えている。トレーディングツールに人工知能(エキスパートシステム)が導入
されれば、無謀な取引は減るだろう。例えば発注時に、「この株を今買うのは危
険です」とか、「この株を早く損切りしましょう」といったメッセージが表示さ
れるようになるはずである。

無謀な取引をする人が減れば、株価変動は小さくなり、利益を上げる事は困難に
なる。実際、年金資金が運用されているような東証一部の大型銘柄では、余程の
事件でもない限り、極端な値動きはしない。

そうなると株価変動から利益を上げるよりも、企業そのものの価値に投資する考
え方(長期投資)が主流になるだろう。実際、世界第2の富豪であるバフェット
はこの考え方で成功した。彼が50年前に120万円でスタートした運用資産は、
現在3兆円を越えている。

http://stock.g.hatena.ne.jp/keyword/%E3%83%90%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88

いずれにせよ「毎日、何十万人もの人間が、同時刻に、同じボードやチャートを
眺めて、売ったり買ったりしている」という状態が生産的であるとは思えず、従っ
ていつまでも続くとは考えにくいのである。次回からは、具体的なトレーディン
グ方法について紹介していきたい。

http://www.netsecurities.jp/disclose/index.html


(*1) 最近はサーバへのアクセスが「人大杉」で、2チャンネル専用ブラウザを使わ
ないと読めないようである。

http://www2.2ch.net/oosugi.html
http://sakots.pekori.jp/OpenJane/


(*2) 本来、女性の方が賭け事に強いのかも知れない。「結婚」などは人生最大の賭
けであろう。賭け事の嫌いなマジメな女性ほど負け犬になる確率が高い。


(*3)株式ちょっとした質問スレッド

http://www.geocities.jp/cab_t/tyoto.html

プロフィール
下浦 一宏(しもうら かずひろ)
トレーディング研究家
http://www.mankai.biz/shimoura/index.html

Posted by shimoura at 2004年12月02日 16:53 | トラックバック
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