裁定取引(鞘取り、スプレッド)とは、2つの差に着目した投資法である。2007年問題で多量退職される団塊世代の方々には、株式投資を考えておられる方も多いと思うが、裁定取引を研究される事をお勧めしたい。
例えばA社を好きになったとする。普通それは、「絶対的に」好きなのではなく、「B社に較べて」という事なのである。新たにC社が現れて、そっちに気が行ってしまう場合も良くある。
裁定取引は、A社を買ってB社を売る。即ち(A-B)という取引で、2つの相対的な差に投資する方法である。高度成長期や、昨年のような上昇相場ではA社だけ買っていても良いが、今年はそうも行かないだろうし、裁定取引が有効になると思われる。
ここで重要なのは、A社とB社は同じ業界にある、という事である。もちろんデイトレーダーのように修業を積めば、次の瞬間の値動きが読めるようになるかも知れない。しかし、それには極度の緊張の持続とテクニックが必要であり、中高年には無理と考えるべきであろう。
ヘッジファンドなどのプロは裁定取引を行っている。一方、個人投資家、投資信託では片張りが主流である。ヘッジファンドも時々破綻するので絶対とは言えないが、投資でも、事業でも「不確定要因」を出来るだけ排除する事、リスクヘッジする事が重要なのだと思う。
個人投資家向けに裁定取引を扱った本というのは、(重要性にも拘わらず)少ないが、炭谷道孝氏の本は参考になると思う。少なくとも株式トレードの世界の厳しさは理解できる。
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