現在求められるのは、高齢化、国際化、エネルギー問題など21世紀の現実に対応した社会を設計、構築する事だと思う。
高齢化については、先日、森鴎外の「高瀬舟」そっくりの事件があった。認知症の母親の介護に疲れた孝行息子が、生活に行き詰まり、母親の合意の元に、桂川の堤防で心中を図ったもので、状況が余りにもそっくりである。
http://www.matino-akari.com/linksyu/log/news/04678.html
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/691_15352.html
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/46234_22010.html
「高瀬舟」については、昔、国語の先生が朗読して下さった記憶があるが、社会の歪みは鴎外の時代から少しも改善されていなかった訳である。若者の練炭自殺とか、30代の過労自殺、中高年男性の自殺率も相変わらず高く、これら社会の歪みの中で死んでいく人々を放置するのは、現代社会の最大の恥である。
小さな政府を指向すると、公的機関は頼れなくなるから、社会福祉は地域社会でやらざるを得なくなる。結局、2007年以降増えてくるリタイア層の行動に期待せざるを得ないと思われる。
エネルギー問題を扱った文学作品というのは、余り無いように思う。新美南吉の「おじいさんのランプ」とか、石炭労働者を扱った作品はあるだろうが、原子力になると余りにも日常生活からかけ離れてしまうのであろう。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/635_14853.html
宮沢賢治が「電気」に興味を持っていたのは確かである。「春と修羅」の冒頭は次のように記されている。もし彼が生きていたら、原子力をどのように描いたであろうか?
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/1058_15403.html
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
ガソリン価格が上がってきているが、21世紀中に石油が貴重品になるのは間違いない。その結果、交通、物流などの全面的見直しが必要となる。我々は、そのビジョンをまだ描けていないと思う。国は「原子力立国」というのをようやく打ち出したばかりである。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=620206008&OBJCD=&GROUP
6年前に、「21世紀のエネルギー源」という文章を書いたが、当時からの変更点として、高速増殖炉(FBR)は暴走の危険が高く、期待できないと思う。
http://www.asahi-net.or.jp/~ix6k-smur/society/energy.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ix6k-smur/society/ele_city.htm
逆に長期的に期待できると思うのは、「海水からのウラン回収技術」「オイルサンド」「石炭液化」 である。オイルサンドはスチームを通して油を回収する必要があるが、スチームの発生源に原子力を利用すれば使える可能性がある。石炭液化も同様である。ただ、CO2発生の問題は回避できない。
http://www.mankai.biz/archives/2006/04/post_206.html
http://www.japex.co.jp/jp/company/field/beishu.html
http://www.altanet.or.jp/energy_j.htm
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