2006年08月24日

量子論的相場力学3

テクニカル指標の分類法として、トレンド系とオシレーター系に分けるのが一般的であるが、ここでは、質点系と分布関数系に分ける事を提案する。

量子力学では波動関数の絶対値の二乗が、粒子の存在確率を与える。粒子の位置や運動量を精密に決定する事は余り意味が無く(不確定性原理)、ある領域にボヤ~と存在している訳である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E5%AD%A6
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A2%E5%8B%95%E9%96%A2%E6%95%B0
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE%9A%E6%80%A7%E5%8E%9F%E7%90%86

テクニカル指標の中で、唯一、価格の存在確率を示すのが「ボリンジャーバンド」である。他の指標は全て、質点としての価格運動を示しているに過ぎない。

ボリンジャーバンドの背景にあるのは、「短期資金量保存則」とでも呼ぶべきものである。一見、不規則に運動しているように見えても、ある時間軸でチャートを眺めると、ある領域に収まっている訳である。

ボリンジャー自身は、ボリンジャーバンドは(量子論ではなく)相対論だ、と述べている。つまり、株価は絶対的なものでなく、近傍との相対的比較にのみ意味がある、という考え方である。
http://www.panrolling.com/books/wb/bollinger_contents.html#chapter

ボリンジャーバンドの±2σから中央に向かってエントリーする(逆張り)のが最もリスクが少ない。従って、ボリンジャーバンドと、質点系の指標を組み合わせてトレードするのが合理的であり、前回紹介したMM法もそのようになっている。

Posted by shimoura at 13:26 | コメント (131) | トラックバック

量子論的相場力学2

ニュートン力学がマクロの世界でしか通用しないように、テクニカル指標は、長い時間領域でしか通用しない。特にデイトレーダーはこの点に注意する必要がある。

デイトレードなど短い時間領域で、薄い値幅を考える場合、テクニカルは信用できない。資金力のあるトレーダーが居て、いくらでも価格操作できるからである。

移動平均に始まり、RSI,RCI,MACD、ストキャスティックスなど、統計学に基づく様々な指標が考案されてきた。各指標の物理的意味については、以下のページに詳しい。
http://www.geocities.jp/y_infty/technical/index.html
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4939103633/

どの指標を使うかについて、各トレーダーは工夫を重ねてきた。例えば、MM法の考案者である増田正美氏(元東京工業大学教授、物理学)は、ボリンジャーバンドを中心に、RSI、ADX,MACDを使う事を提案している。
http://www.mm-club.net/
http://www.mm-club.net/jp/intro.htm

今日のテクニカルは、アメリカ人の発明によるものが多い。RSIやADX、パラボリックを考案した Welles Wilder、ストキャスティックスを考案した George Lane, ボリンジャーバンドの John Bollinger 等である。
http://www.dsistock.com/DSIStock/Main/Who_Welles.htm
http://www.lanestochastics.com/George Lane's Bio.htm
http://www.panrolling.com/books/wb/bollinger.html

新しい指標を自分で考案する姿勢がアメリカ人には強い。私が最近、気に入ったのは、Bill Williams によるカオス理論を使った指標である。カオス理論との関係が今ひとつ不明であるが、加速度、速度、位置、というチャートの運動が色彩で明示される点が優れている。
http://www.profitunity.com/bios.htm#bill
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0471463086/

テクニカルは、時間軸を変えると全く逆の結果を与える事が良くある。いくつかの時間軸で眺めて、より長期のトレンドの出来るだけ初期を捕らえる事が基本的な考え方である。

Posted by shimoura at 13:24 | コメント (131) | トラックバック

量子論的相場力学1

物理学では「相対論的量子力学」の研究が進められているようであるが、ここでは「量子論的相場力学」について提案してみたい。私は物理学者ではないので、説明が直感的になることをお許し頂きたい。
http://physics2.phys.s.chiba-u.ac.jp/~kurasawa/rel_qm.pdf

もちろん量子論の前に、「古典論的相場力学」というのが存在する。これは、マクロな相場の動きを記述するもので、一般のテクニカル分析は、古典論に属する。

古典的テクニカルとして、日本人の発明による「酒田罫線法」がある。これは、ローソク足のパターンから、相場の動きを予測するものであり、現代でも使われるようである。
http://homepage2.nifty.com/youtea/newpage10.htm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4496018306/

もちろん「酒田」は、江戸時代の天才相場師、「本間宗久」の出身地である。和算は神楽坂に住んでいた「関孝和」が有名であるが、その弟子が各地に散らばり、酒田もその中心地であった。その伝統がテクニカルの創始者といわれる、本間宗久を生み出した訳である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E9%96%93%E5%AE%97%E4%B9%85
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E5%AD%9D%E5%92%8C

酒田は明治期に入っても、「小倉金之助」のような国際的数学者を生み出している。小倉金之助は、統計学や和算の研究者であったが、神楽坂にある東京理科大の理事長になっているのは興味深い。
http://www.shonai-nippo.co.jp/square/feature/exploit/exp33.html
http://bunken.lib.pref.yamagata.jp/jin/200303010000245.html
http://www.tus.ac.jp/info/setubi/museum.html
http://www.kaguramura.jp/event/1052742152.html

Posted by shimoura at 13:21 | コメント (130) | トラックバック