いろいろ叩かれても、日本の電気の品質が世界で一番なのは事実である。その秘密は電線にある。
もちろん原子力以外でも、トラブルは発生している。配電系統のトラブルは、停電を伴うので隠しようがない。
台風や雷、地震などの自然災害、へびやスズメなどの動物、樹木接触、工事のクレーン接触、車両による電柱折損、碍子の割れや開閉器の故障、ケーブルのパンク、これらの要因にいかに対処するかが、供給信頼度を決定する。
一旦、変電所のリレーが作動して遮断器が切れても、一分後に自動的に再投入(再閉路)される。70%程は、原因不明のまま送電できてしまう。(再閉路成功) この場合は原因究明よりも送電が優先される訳で、事故点探査が結構大変である。
30%程度は、再度リレーが動作して停電となる。この場合は、ある程度、事故点が特定できるので、現場に急行し、復旧作業を行う。以上は24時間体制で行っており、夜間は営業所に4~5名が宿直し対応する。夜中でも2時間以内に復旧する規則となっていた。
日本の配電線は、絶縁電線といって、架橋ポリエチレンの被覆を被っている。この点が裸線を使っている諸外国に比べて信頼度が高い要因である。変電所のリレーも高感度のものを使う必要があり、日本オリジナルなシステムである。
絶縁電線を使っているため、電線が切れていても遮断器が落ちない場合がある。地面に垂れ下がっている電線に触れるのは危険である。また公衆安全と、供給責任が天秤にかけられる局面もある。
堺営業所の時であったが、JR鳳駅の近くで、工事車両が電線を引っ掛けて、数本の電柱が道路を塞いだ事があった。当然電線は切れて危険な状態であるが、変電所のリレーは飛ばなかった。この時、当時の配電課長の下した判断は供給続行であった。配電系統には病院などもあり、電気を止めた場合の影響の方が大きいと判断した為である。
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